日暮愛葉

LIKE IT HOT IN WINTER starring 日暮愛葉

 今、日本で一番素晴らしいライヴを魅せてくれるのは愛葉姉さんだと思うんです! いやー、先日観た新宿〈LOFT〉でのパフォーマンスは素晴らしかった。鉄壁のバック・バンドであるdownyのメンバーとの息の合ったステージング。肩の力が良い具合に抜けたロックの美しき調べ。そして時折覗くキュートなその仕種? 是非、バァフ読者の方々! 彼女のライヴを体感して欲しいと願います。ちなみに札幌方面在住の方は73ページ、FM NORTH WAVE + BARFOUT presents『“authentica night”Vol.1』を要チェックね。そんでもって10月からは青山のレストラン、〈ラスチカス〉の側にある〈Kyozon〉なるスペースでフリー・アコースティック・ライヴ『AIHA'S INN』を毎月趣向を凝らして開催するとのこと。これはオフィシャル・サイトをマメにチェックして下さい!!!
 そんなソロ・デビュー・シングル『NEW LIFE』が絶好調な愛葉姉さんなんですが、次なるネクスト・シングル『FANTASY』の発売が11月に決定! 今回はそのミュージック・ヴィデオとアーティスト写真の撮影の狭間に行われた、本誌のスペシャルな撮影についてお話を訊いてきちゃいました。
 「ヴィデオとスチールを一緒に撮ったんです。すごいクリエイティヴな撮影だったんですけど、もう途中から記憶がないぐらい大変な撮影でした。衣装がすっごく凝ってて、伏見(京子)さんがいっぱい作ってくれて。綿密に打ち合わせして作った衣装なんですけど、なんかクイーン・アミダラになったような気分だった。でも素材にはレースとか入ってるんですけど、ヴィンテージの着物とかを添えてるんですよ。でも和にはならない。今、和を取り入れてる人結構多いから、私はそれをそのままやるのは嫌だったんです。なんていうか限りなく異空間というか、スペーシー。スペーシーなんだけど、アヴァンギャルド。置いてある立体的なオブジェも凄くって。でもまわりは真っ白なんです。スタジオの壁自体、線が全くないので、そのなかで私が動くとだんだん距離感がわからなくなってくるんですね。だからすごいハレーションを起して真直ぐ歩けなくなるんですよ。三半規管がおかしくなっちゃう状態で。目印が黄色いテントしかなかった。あと全部真っ白(笑)。他には手作りのSadaさんっていうリメイク・アーティストが作った寝袋みたいな入れ物へ入ったり出たり。それも着物の生地やサテンとか、ありとあらゆる生地がパッチ・ワークされてるんです。凄い異次元空間な撮影でしたよ」
 撮影に関してコンセプトとかストーリーってあったんですか?
 「無いと思うんです。とにかく、どんな風になるのか全くわからなくて。従うのみでしたね。それぞれのシーンがどんな繋がりがあるのかってのもわかんないし。でもあたしがコンセプチュアルなアーティストだったらこういった方法は難しかったかもしれないけど、自分で曲を作る時にもコンセプトがない人だからね。実際やってるのは辛かったけど、Zoren(Gold)達の気持ちもすごいわかったし。だからその場で生まれるアイデアも尊重したかった。出来るだけ、ね。でも怒ったり凄かったですけどね、お互いに(笑)」
 伏見京子さんスタイリングによる衣装はいかがでしたか?
 「キョンちー(伏見京子)のアイデアはぶっ飛びますよ。メイクも緑で、爪も緑で全部緑で。上にガーターみたいなコルセットみたいなのをスカート代わりにはいたりして。でも、着てみてダメかどうかをちゃんと聞いてくれるんですよ。Zoren(Gold)達は前からそうだったんですけど、キョンちーもすごい流動的で、ダメだったらすぐ変えるからって言ってくれて。例えばこれはちょっと派手だねーってひと言で直ぐにアレンジを変えてくれたり。だからすっごいコミュニケーションを取りやすかったですね。仕事するには最高。恵まれてるなと思いました」
 写真を見てもらえば現場のアーティスティックでクリエイティヴな雰囲気が伝わりますでしょうか。これはミュージック・ヴィデオの完成がめっちゃ楽しみです。そして年が明けての1stアルバムのリリースが待ち遠しくも愛しい昨今。それまではシングルやライヴ活動をチェックしまくって心を潤していきたいと思います!!!
(9月20日/下北沢にて)

『NEW LIFE』
日暮愛葉
発売中
キューンレコード

※now printing
『FANTASY』
日暮愛葉
1127日発売
キューンレコード
www.aiha-h.com/