氣志團

祝!『氣志團万博2003 木更津グローバル・コミュニケーション!!〜Born in the toki no K-city』開催。いざ木更津へ!!!

 氣志團のデビュー作はCDではなく『氣志團現象』なるヴィデオ作品でした。そこで確かに團長は語っておりました。木更津で『氣志團万博 木更津グローバル・コミュニケーション!!』を必ずやると。夢が現実になり、ひょんなことから木更津へ4万人ものキッシーズ(氣志團ファンのこと)が氣志團の故郷に出向くことに。それって凄いことっすよね? えらい強力なコミュニケーションを氣志團は掴んだものです。その事実に涙さながらに感動。しかも当日、オープニング・アクトにはなんとGLAYが登場。そう、最高の晴れ姿を氣志團は木更津で迎えることに!!!
 万博のオープニングは星グランマニエ白鳥松竹梅の父による鹿児島→木更津間を走破するという謎の聖火ランナー入場。そして刑事ドラマ仕立ての激渋クールな(何故か撃たれ死ぬシーンもちらほら)オープニング映像。そして上空に飛来するヘリコプターからメンバーが登場!、とワクワクしながら空を見上げていたらステージに突然いたりするメンバー(笑)。ああ、もうやりたいこと全部やっちゃってます。無駄にお金かけてます。ああ、幼少の團長が夢見た思い出が現実に再現されていくモノホンの氣志團デジャヴ!?。そして途中、團長以外の5人のメンバーによる1時間近いソロ・コーナー(学芸会!?)も圧巻。え、これってあの人じゃ? いや各々の演出そのものが氣志團デジャヴなんです。憧れが現実に結びついちゃった瞬間。そんなセンチメンタルな一瞬を目の当たりに……。
 そしてお約束のヒット・ナンバー「One Night Carnival」や「スウィンギン・ニッポン」で皆の笑顔がひとつになる会場。「黒い太陽」、「湾岸夜想曲〜ルシファーズ・ハンマー’94〜」、「デリケートにキスして」で踊り狂っちゃう会場。結局やりたいことは何一つ変わらず一貫してるのが氣志團の愛らしいところであり、素晴らしきところであると再認識。そしてラストには夏休み最後の日を彩ってくれたセンチメンタルな花火の嵐。忘れられない夏の思い出を氣志團は木更津でキッシーズに与えてくれたんです。
(8月30日/木更津にて)

『SECRET LOVE STORY』
氣志團
10月29日発売
東芝EMI

氣志團万博2003 木更津グローバル・コミュニケーション!!〜Born in the toki no K-city』
氣志團
11月27日発売
東芝EMI
www.kishidan.com/

ロットングラフティー

古都のドブネズミことロットングラフティーを体感すべくいざ京都へ!!!

 京都から始まる日本ロック改革!!! ロットングラフティーのワンマンGIG『京都発ポルノ超特急スペシャル』を体感すべく9月13日(土)に京都〈ミューズホール〉に行ってきました。ラガマフィン・スタイルによるスキルフルなヴォーカルが冴えるNAOKIと、太く伸びるヴォーカルが琴線を震わすNOBUYAの激しい掛け合いの妙。「毒学PO.P革新犯」から始まった極上の音楽体験は、息の合った最高のバンド・アンサンブルと共に超満員(SOLD OUT!)なオーディエンスを熱い一体感の渦へと巻き込む。代表曲と言っても過言ではない「暴イズDEAD」の熱き叫び、レゲエ調のリズムが心地良いポップな初期の名曲「生クリーム」、そして新曲、波揺れるポップな「MASSIVE DRIVEN」、キュートなサビがたまらん「ケミカル犬」を畳み掛けるように激しくも真直ぐに披露。途中、客との信頼感あるトークの掛け合いも見事ながら、ロック、レゲエ、ダブ、様々なジャンルをバランスよく昇華した優れた楽曲の機能性の高さに感動。そして本編スパート後のアンコール・ナンバー「075GRAFFITI」で魅せる胸を締め付けてやまないメロウで音楽的なサウンドの美しさ。この全てに満たされたかのような満足度の高さ。ロットングラフティー、ほんまヤバいです。感服しました……。
 11月6日には日本制覇の祈願を達成すべく自ら旗揚げした〈BEDTIME FOR DEMOCRACY〉レーベルより、坂本教授の名曲をリ・プロダクトした『悪巧み〜Merry Christmas Mr.Lawrence』を満を持してリリース! これがまた聖も邪も飲み込む無限の可能性を秘めたモンスター・ロック・チューン。こんなにも美しくパワーに満ち溢れたサウンドにはそうそう出会えるもんじゃありません。ロットングラフティーが古都、京都から動き始めた鼓動、それが全国へ飛び火するのは時間の問題。THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの終幕によって終わったと思われた日本のロック。再生をする鍵は彼らが握っている。僕はこのステージを観てそれを確信しました。
(9月13日/京都にて)

『悪巧み〜Merry Christmas Mr.Lawrence』
ロットングラフティー
11月6日発売
〈BEDTIME FOR DEMOCRACY〉
www.rotten-g.com/

THE STROKES

ザ・モダン・エイジのためのニュー・ロック・レヴォルーション!!! THE STROKESの登場です。

 今、世界でグランジやヒップホップに変わる新しいロックの時代が到来しているのを知ってますか? グランジ以降、スマッシング・パンプキンズの解散を持って終演を見せたロック・ミュージック。スタイル無きパンク・ミュージックやラップ・メタル勢、そしてアイドル勢の猛威なる台頭に押されるままに眠りについたロックに火をつけたのがTHE STROKESによるデビューEP『ザ・モダン・エイジ』。あれから2年、ホワイト・ストライプス、ラプチャ−、ヴァインズ、BRMCキングス・オブ・レオン、ヤーヤーヤーズ、コーラル、レディオ4などが誕生し、イギリスやアメリカのチャートを揺るがすロック・バンドが続々再興してきました。そこで満を持して登場するのがTHE STROKESによる2ndアルバム。持ち前のスキルとセンスの良さはさらなるネクスト・ステージへとステップ・アップ。その鋭いソングライティングの素晴らしさは『SUMMER SONIC 03』でも一足早く披露された「12:51」を聴けば明らかだし、磨き抜かれたバンド・アンサンブルは絶妙にメロウな高揚感を生み出すことに成功している。まずは聴いてみて。そしてロックで新しき時代の息吹を感じて下さい!!!(福島)

『ROOM ON FIRE』
THE STROKES
10月23日発売
BMGファンハウス
thestrokes.com

The Darkness

UKメタル界の氣志團!? The Darkness旋風が英国で巻き起こる!!!

 なんていうか『ドラゴンボール』実写版みたいな感じ?(写真参照) ウエールズ出身のUKメタル界のニュー・カマー、The Darknessが今、イギリスで注目を集めているのを知ってまっか? なんとプロモーション費用がほとんどないままに発売されたアルバムが全英2位を獲得してしまったんです。そして今や音楽誌はおろかTVやラジオ、タブロイド誌までもが彼らをセレブ扱いで追い回してるそう。それもそのはず実は楽曲がけっこう良いんです。80年代王道のハードロックを周到したメロウで聴きやすい展開。それはまるでブライアン・メイのギター・リフに乗って炸裂する闇の帝王、もといヴォーカリストジャスティンの危機迫るファルセット・ヴォイスが大受けなんです。ミュージック・ヴィデオもバカバカしくって最高。いわゆる日本でいう氣志團みたいなポジションなんですかね。メタルとヤンキー。どちらも世の中的には終わってしまった存在ですし。そんな逆風のポスト・ニュー・メタルを唯我独尊突き進むThe Darkness。日本人、メタル好きって実は多いし、このユーモア感覚って絶対好まれそう。年内には来日も決定だそうなんで要チェックしておきましょうぞ!!!(福島)

パーミッショントゥランド』
The Darkness
発売中
〈ワーナ−ミュージック・ジャパン〉
wmg.jp/

ASIAN KUNG-FU GENERATION

刹那とメロウの狭間で揺れるASIAN KUNG-FU GENERATIONに咲いた極上の花!!!

 キマシタ名曲!!! ASIAN KUNG-FU GENERATIONが放つ究極のauthenticaソング『君という花』。ディスコ・ビートに乗せて踊るメロディックなベース・ライン、つい真似て口ずさみたくなる端切れの良いヴォーカル・フレーズ、驚異的なまでにカッコ良いギター・リフ&ソロが琴線震わすこと間違い無し!!! もともと彼らのライヴでは必ずラストに演奏されてきた大切なナンバーなんです。そんなアジカン命名者であり、作詞曲を担当するヴォーカル兼ギターの後藤正文、通称ゴッチに単独でお話を訊いてきました。
 「『君という花』は本当はもっと早く出したかったんですよ。去年12月から一番の自信作なんです。でも『崩壊アンプリファー』でかなりいいリアクションもらえてるから、タイミング的になかなか合わなかったんですよ」
 確かにアジカンと言えば「遥か彼方」や「未来の破片」で聴けるエモい激情ナンバーなイメージが強い。でもインディーズ時代や彼らのライヴをよく知るものにとって、アジカンは振り幅の広いポップ・メーカーとして認識されているのも事実。そこで将来的なバンドの理想像を訊いてみました。
 「圧倒的にライヴが良いバンドになりたいですね。録音ってやり直しがきく表現なんですよ。そうじゃなくて生一発のライヴでどれくらい再現出来るかってところ。それでこそバンドの真価が問われるっていうか……。いつまでたっても満足はしないと思うけど、圧倒的にライヴが良いバンドになりたいですね」
 その目標の高さからなのか確かに毎回ライヴがよくなってきています、アジカン。そもそも自分達の楽曲はCDで聴く方なんですか?
 「うちのメンバーはわかんないけど、俺は聴きますよ。自分が一番聴きたい音を作ってるっていうか。最近CD屋に行っても満たされないんですよ。リスナーとして自分のCDが好きなので。特に今回のアルバム『君繋ファイブエム』(11月リリース決定!)は自信作ですね」
 ルーツや新しさといった音楽ファンにありがちな固定観念を飛び越えて、聴きたかった音楽そのものをアジカンは奏でてくれる。そしてその音楽は僕に直に溶け込んでくる。それは至福なコミュニケーションなんです!!!
(9月11日/乃木坂にて)

『君という花』
ASIAN KUNG-FU GENERATION
発売中
キューンレコード

※now printing
君繋ファイブエム
ASIAN KUNG-FU GENERATION
11月19日発売
〈キューン・レコーズ〉
www.asiankung-fu.com/

ストレイテナーASIAN KUNG-FU GENERATION , joint live
NANA-IRO ELECTRIC TOUR』
10月28日@仙台〈JUNK BOX〉
10月29日@新潟〈JUNK BOX〉
11月04日@名古屋〈CLUB QUATTRO
11月05日@心斎橋〈CLUB QUATTRO
11月07日@広島〈ナミキジャンクション
11月08日@福岡〈DRUM Be-1〉

Stereo Fabrication of Youth

感情に訴えるポップ・マジック! Stereo Fabrication of Youth登場!!!

 今、一番カッコ良い音楽って何なのだろう? ヒップホップ? ジャズ・ファンク? ボサノヴァ? 洋楽? 間違ってもJ-POPの名をあげる人は少ないだろう。しかし、Stereo Fabrication of Youthは自らのサウンドをJ-POPだと言い放つ。ミスチルスピッツらから受け継がれるJ-POP遺伝子のイイところ。
ポップで甘いコーティングがされつつもちょっとピリっと毒が効いてる、みたいな。そんな次世代の王道ポップ・ソングを生み出すステファブが自分達の音楽をより多くの人に届けるために、自ら会社を立ち上げ、〈東芝EMI〉をパートナーに選び、極上のアルバム作品を片手にシーンに舞い戻ってきた。
 「聴いてもらえる人が増えるであろう手順は踏めたと思ってます。いろいろと流れが出来て、多くの人に聴かせられるってことで、それにふさわしいアルバムを作ろうってスタートしましたね」(江口 / V)
 アルバムには冒頭からハイ・テンションなロック・ナンバー「two creatures」や代表曲と言える「1979」など、後生に語り継いでいきたい名曲が多数収録されている。ちなみに2曲とも作詞はギターの和田 勉、作曲はヴォーカルの江口 亮の手によるものだ。
 「いずれグレイプバインみたいにみんなが曲を書けると面白いなって思ってます。でも、それは僕らの場合20年かかってやればいいやって」(江口)
 ステファブにはミスチルスピッツを乗り越えようとするバンドの結束の強さ、将来を見据えるクレヴァーな意志の強さを感じる。
 「クオリティの高いポップスをやっていきたいんです。この先、20年も30年も音楽をやっていくんだったら目指す頂は高い方がいいですから」(江口)
(8月22日/下北沢にて)

『Audity』
Stereo Fabrication of Youth
発売中
〈fabrik / 東芝EMI
www.web-fab.com

日暮愛葉

LIKE IT HOT IN WINTER starring 日暮愛葉

 今、日本で一番素晴らしいライヴを魅せてくれるのは愛葉姉さんだと思うんです! いやー、先日観た新宿〈LOFT〉でのパフォーマンスは素晴らしかった。鉄壁のバック・バンドであるdownyのメンバーとの息の合ったステージング。肩の力が良い具合に抜けたロックの美しき調べ。そして時折覗くキュートなその仕種? 是非、バァフ読者の方々! 彼女のライヴを体感して欲しいと願います。ちなみに札幌方面在住の方は73ページ、FM NORTH WAVE + BARFOUT presents『“authentica night”Vol.1』を要チェックね。そんでもって10月からは青山のレストラン、〈ラスチカス〉の側にある〈Kyozon〉なるスペースでフリー・アコースティック・ライヴ『AIHA'S INN』を毎月趣向を凝らして開催するとのこと。これはオフィシャル・サイトをマメにチェックして下さい!!!
 そんなソロ・デビュー・シングル『NEW LIFE』が絶好調な愛葉姉さんなんですが、次なるネクスト・シングル『FANTASY』の発売が11月に決定! 今回はそのミュージック・ヴィデオとアーティスト写真の撮影の狭間に行われた、本誌のスペシャルな撮影についてお話を訊いてきちゃいました。
 「ヴィデオとスチールを一緒に撮ったんです。すごいクリエイティヴな撮影だったんですけど、もう途中から記憶がないぐらい大変な撮影でした。衣装がすっごく凝ってて、伏見(京子)さんがいっぱい作ってくれて。綿密に打ち合わせして作った衣装なんですけど、なんかクイーン・アミダラになったような気分だった。でも素材にはレースとか入ってるんですけど、ヴィンテージの着物とかを添えてるんですよ。でも和にはならない。今、和を取り入れてる人結構多いから、私はそれをそのままやるのは嫌だったんです。なんていうか限りなく異空間というか、スペーシー。スペーシーなんだけど、アヴァンギャルド。置いてある立体的なオブジェも凄くって。でもまわりは真っ白なんです。スタジオの壁自体、線が全くないので、そのなかで私が動くとだんだん距離感がわからなくなってくるんですね。だからすごいハレーションを起して真直ぐ歩けなくなるんですよ。三半規管がおかしくなっちゃう状態で。目印が黄色いテントしかなかった。あと全部真っ白(笑)。他には手作りのSadaさんっていうリメイク・アーティストが作った寝袋みたいな入れ物へ入ったり出たり。それも着物の生地やサテンとか、ありとあらゆる生地がパッチ・ワークされてるんです。凄い異次元空間な撮影でしたよ」
 撮影に関してコンセプトとかストーリーってあったんですか?
 「無いと思うんです。とにかく、どんな風になるのか全くわからなくて。従うのみでしたね。それぞれのシーンがどんな繋がりがあるのかってのもわかんないし。でもあたしがコンセプチュアルなアーティストだったらこういった方法は難しかったかもしれないけど、自分で曲を作る時にもコンセプトがない人だからね。実際やってるのは辛かったけど、Zoren(Gold)達の気持ちもすごいわかったし。だからその場で生まれるアイデアも尊重したかった。出来るだけ、ね。でも怒ったり凄かったですけどね、お互いに(笑)」
 伏見京子さんスタイリングによる衣装はいかがでしたか?
 「キョンちー(伏見京子)のアイデアはぶっ飛びますよ。メイクも緑で、爪も緑で全部緑で。上にガーターみたいなコルセットみたいなのをスカート代わりにはいたりして。でも、着てみてダメかどうかをちゃんと聞いてくれるんですよ。Zoren(Gold)達は前からそうだったんですけど、キョンちーもすごい流動的で、ダメだったらすぐ変えるからって言ってくれて。例えばこれはちょっと派手だねーってひと言で直ぐにアレンジを変えてくれたり。だからすっごいコミュニケーションを取りやすかったですね。仕事するには最高。恵まれてるなと思いました」
 写真を見てもらえば現場のアーティスティックでクリエイティヴな雰囲気が伝わりますでしょうか。これはミュージック・ヴィデオの完成がめっちゃ楽しみです。そして年が明けての1stアルバムのリリースが待ち遠しくも愛しい昨今。それまではシングルやライヴ活動をチェックしまくって心を潤していきたいと思います!!!
(9月20日/下北沢にて)

『NEW LIFE』
日暮愛葉
発売中
キューンレコード

※now printing
『FANTASY』
日暮愛葉
1127日発売
キューンレコード
www.aiha-h.com/